世界を作った直角三角形

皆様、こんにちは。代表の石井です。

いよいよ始まりました。東京オリンピック。
初陣、ソフトボールはコールド勝ち、さい先良いスタートですね。

ただ心配なのが、来日するアスリートに、かなりの数の陽性者が・・・・
脱走するアスリートも・・・・
バブル方式の周知徹底をお願いしたいものです。

さて、本題に入らせていただきます。
今日のお話は、直角三角形です。

直角三角形という言葉、懐かしい響きですよね。
大人になると、この言葉を使う機会が少なくなった方も
多いのではないでしょうか。

建築関係の方でしたら、
「さしご」、「さんしご」という定規で、
直角を出す方法があるので、使い慣れているかもしれません。

「さしご」、「さんしご」とは直角三角形の3辺の比率が、
「さ・し・ご」、「3:4:5」という、
ピタゴラスの定理に基づいたものです。

この「さしご」、実は日本の大工さんは
ピタゴラスの定理よりも昔から使っていたそうです。

測量機器のない時代に大工さんが、貫材を
3尺・4尺・5尺に切り分けて作った、
手作りの直角三角定規

古くから直角を出すために使われてきた手段・道具です。
これで、各所の直角を見定めることができます。

水平に対して直角垂直
直角が定まらなければ、建物は傾いてしいます。

我々、建築の世界では、直角のことを【矩:かね】とも言います。
直角が狂っていることを、矩が悪いと言いう建築関係の方は多いと思います。

また、手のひらで直角を知る方法があるのをご存知でしょうか。
親指と人差し指をめいっぱい開いてL字をつくると、
3寸(90㎜)・4寸(120㎜)・5寸(150㎜)のほぼ直角三角形となります。

この手のひら三角形は、私たちが普段使用している
道具の大きさにも直結しています。

たとえば、湯吞やそば猪口・茶筒・ビール瓶などの直径は、
物をつかむ時の動作、親指と人差し指をひらいた時の
寸法5寸の半分(2寸5分)に設計されています。

この長さが、持ちやすさの基準となっています。

このサイズよりも大きい物には、取っ手が必要となります。

しかし、伝統的な汁椀の口の寸法は、
ほとんどが4寸前後ですが、取っ手は付いていません。

実はこの汁椀のサイズは、
両手の親指と中指で描いた円の直径と同じになっています。
(個人差があります)

つまり、汁椀は両手を添えて持つものなのです。

汁椀の糸切底(底)から椀の縁までの高さは、これもおおよそ2寸5分。
箸を持ちながらでも椀が持てるように作られています。
実は、片手でも持てるように、つかみやすいように、
持ちやすい長さの基準値に、汁椀は設計されていたのですね。

建築物も、食器にもその文化の源泉には人の手が関係していたんですね。
手のひらの直角三角形が文化を作ったなんて、奥が深いですね。

家づくりをお考えの方や、リフォームをお考えの方に、
これからも寄り添える工務店であり続けたいと考えております。
お気軽に、石井工務店までご相談ください。


古からの習慣【地鎮祭】

皆様、こんにちは。代表の石井です。

今日7/7の東京での新型コロナウィルス感染者数は920人となりました。
感染拡大が進んでいます。デルタ株・第5波が心配されます。
そこにきて、ワクチン不足で2回目の接種を受けられない
ワクチン難民】も出始めているそうです。
皆様も十分お気を付けください。

それでは、本題に入らせていただきます。

地鎮祭】は、工事着工の際に行われる儀式ですが、
その歴史や詳細については知らない人が
多いのではないでしょうか。

今回は、そんな【地鎮祭】についてお話ししていきます。

地鎮祭】はその名の通り、
「地を鎮める・落ち着かせる」という意味です。
また、「とこしずめのまつり」と
読むこともあります。

土工事を行う際や建物を建てる際、
工事中の安全や
建物が末永く建っていることを、
願う儀式です。

土地の守り神である「産土大神」、
地を守護する神である「大地主大神」、
土を守護する神である「埴山姫大伸
をまつります。

地鎮祭】の歴史はとても古く、
弥生時代の高床式建物の柱から、
勾玉が出土した記録があります。

また、「日本書紀」の中に
藤原京を鎮め祭らせた』という記述があります。

そんな古い時代の記録にあるとは驚きですね。

藤原京などの歴史的建造物の中からは、
その時代に【地鎮祭】で捧げられた品々が
沢山発掘されています。

当時は、お金やガラス玉、金箔、水晶などの
貴重品が捧げられていました。

これらは土器に入れられ、
敷地の中央や、四隅に掘った小さな穴に
埋められました。

また、稲や麦、大豆などの穀物も
供えられていてそうです。

現代の建築儀礼として広く普及していったのは、
江戸時代後半のことです。

江戸時代後半になると、
民家の建築技術が向上し、
一般庶民も家へのこだわりを持ち始めるようになりました。

家の方角や間取りが家族の吉凶を左右するという
「家相」の考え方が人々に広まるなど、
人々の家への関心が高まると共に、
地鎮祭】は定着し、広まっていきました。

次に、
地鎮祭】の内容について見てみましょう。

地鎮祭】の祭場は
一般的に敷地の中央を使用します。

清浄な場所を示すための
斎竹』(いみだけ、葉のついた青竹)を四隅に建て、
注連縄』(しめなわ)を張り、
その中央に
神籬』(ひもろぎ、榊に麻と紙垂をつけたもの)を建て、
そこに
神様』をお呼びします。

祭儀のながれは、
修祓』(しゅばつ)
降神』(こうしん、神様をお招きする)
献饌』(けんせん、神饌(しんせん)を供える)
祝詞奏上
散供』(さんく)
地鎮行事
玉串拝礼
撤饌』(てっせん、神饌を下げる)
昇神』(神様をお送りする)
というのが一般的です。

地鎮祭】の歴史は長く、
日本人の自然や土地の神々への深い信仰心が表れている儀式なのです。

家づくりをお考えの方、新築やリフォームをお考えの方に、
これからも寄り添える工務店でありたいと考えております。
お気軽に、石井工務店までご相談ください。