「地震国日本」に欠かせない技術

皆様、こんにちは。代表の石井です。

私事で恐縮ですが、おかげさまで、家族そして従業員とその家族分の
大手町の自衛隊東京大規模接種センターの予約をとることができました。
今週第1回目のワクチン接種に行きます。
感染するリスク・感染させるリスクを大幅に削減することができそうです。

今までより少しは、お客様に「安全・安心」して頂けるのでないかと安堵しております。

日本において「安心・安全」な家を建てる時に重要なことといえば、
それは【地震対策】です。

政府の地震調査委員会は、
今後30年以内に
震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率を示した
予測地図を公開しています。

そこで、実際に大地震が起きた時、
建物はどうあるべきでしょうか?

安全性の目標として以下の考え方があります。

1,【人命を守る】
  建物の崩壊・倒壊を防ぐ。
  家具などの転倒を防ぐ。
  火災の発生を防ぐ

2,【財産を守る】
  個人・企業などが自ら保有する財産や資産を
  地震により損壊することを防ぐ。

3,【機能を守る】
  建物固有の機能(生活・事業・社会的使命等)が停止することを防ぐ。

上記の安全性の目標を達成するために、
現在では、様々な耐震技術があります。

代表的な3種類の技術ををご紹介します。
① 地震時の揺れを抑える【制振構造】
② 地震時の揺れを伝えさせない【免震構造】
③ 地震の揺れを耐える【耐震構造】

この3種類の違いは、

【制振構造】
 「制振」とは、エネルギー吸収装置を住宅に配置することで
  建物の揺れを抑える工法です。
  超高層ビルや橋にも採用されている
  最新の揺れ防止技術です。
  構造の特性上地震の揺れが建物に伝わる為、
  敷地の形状によっては、
  建蔽率ギリギリで建築することができないこともあります。
 
【免震構造】
 「免振」とは、ベアリングや積層ゴムを建物の下に設置し、
  免振層を介在させることによって、
  地面の揺れから免れます。
  イメージとして、
  住宅は宙に浮いた状態で地面だけが動くという、
  地震対策としては理想的な工法です。

  デメリットとして、浮いている状態である為、
  風の影響を受けやすい、
  他の構造に比べ、高コストとなる。

【耐震構造】
 「耐震」とは、筋交いや面材によって強度を高め、
  地震力に耐える工法です。
  建築基準法では、稀にくる大地震、
  1923年の関東大震災クラスの地震に
  耐えられる強さを「耐震等級1」と定めています。
  
  注意点としては、建物を固定して強度を高めていますが、
  実際に大きな地震を受けるたびに、
  固定にゆるみなどが生じ、
  建物の強度が低下していることもあります。

以上が耐震技術の説明となりますが、
どの工法が良い・悪いではありません。
地域や建てたい家、予算など、
様々な要因から選ぶのがベストだと思います。

また、
「耐震構造+免震構造」「耐震構造+制振構造」など、
これらの工法を組み合わせて建築することもあります。

今回は、大切なものを守るという技術を知っていただけたと思います。
今後の家づくりにお役立ちいただけましたでしょうか。

家づくりをお考えの方や、新築・リフォームをお考えの方に、
これからもずっと、寄り添える工務店でありたいと考えております。
お気軽に、石井工務店までご相談ください。

  


農家のお庭には知恵が満載

皆様、こんにちは。代表の石井です。

最近のニュースで
【先端技術を活用した農業の普及】をさせて、
昨今、問題となっている労働力不足の解消を図る。
という気になる話題がありました。

GPSを利用して、自動走行する田植え機や、
農業用ドローン等、農業関係者の方々へ向け、
実演されたそうです。

ただ、問題となるのは高額な導入費用。
普及には、まだまだ課題が残りそうだと締めくくられていました。

農家といえば、郊外に行けば、
庭にこんもりと茂る木々や、畑に田んぼ。

日本の原風景に近い場所が今でもありますよね。

木々に囲まれている割に明るく、夏は涼しい。
また、冬の寒さもさほど感じない。
農家の庭には、日本の四季を過ごす知恵が詰まっていることを
ご存知でしたでしょうか。

その秘密は、植えられた木々のそれぞれの役割にあります。

欅は関東の土壌に多いローム層で早く育つので、
みるみる大きく育ちます。

大木になった欅は、庭の東側や南側に植えれば、
夏の日差しをさえぎってくれるし、
夏の暑い風も、木陰を通るだけで2~3度は下がるので、
涼しい風を運んでくれます。
また、冬には葉を落としお日様のぬくもりを与えてくれます。

白樫は常緑樹で、葉に照りがあるのが特徴です。
庭の北側に植えておけば、
冬は北風を防ぐと同時に、特徴である照りのある葉っぱが
太陽光を反射し、北側の空間を明るくしてくれます。
さらに、白樫の堅い枝はクワやスキなどの農具の柄として使われるそうです。

(大工道具の玄翁(トンカチ)の柄・鉋(カンナ)の台や鑿(ノミ)の柄にも使われます。)

農家の母屋の裏側には、竹が植えられていて、
土壁の下地骨や
茅葺屋根の下地の桟にもたくさん使われ、
住む家も自家製でまかなえたそうです。

竹は成長も早いので、必要以上に伐採する必要もなく、
竹はまた、土に埋めた、食べ物の屑なども素早く分解してくれるそうです。

無駄のない暮らしが、今では注目されていますが、
日本の農家の方々は昔からやっておられたのですね。

他にも、柿や梅、シソや山椒なども育てていて、
「地産地消」ならぬ、「家産家消」を実現していたのです。

このように農家の家には知恵が詰まっています。

最近では、家の庭だけでなく、
畑を借りて家庭菜園をされている方も増えているようですが、
戸建てを設計するうえで、庭ありきという方も増えてきたように感じます。

家づくりをお考えの方や、新築やリフォームをお考えの方に、
寄り添える工務店でありたいと考えております。
お気軽に、石井工務店までご相談ください。