四畳半の中の宇宙

皆様、こんにちは。代表の石井です。

東京と大阪でワクチン集団接種予約が始まりました。
国民へのワクチン接種がようやくスタートしたというところですね。
順調に進み、いち早く対象者の接種が完了することを願うばかりです。

緊急事態宣言・まん延防止等重点措置か延長され、
家で過ごす時間が多くなった今、資格を取得、
習い事や趣味を始める方が増えているようですね。

習い事といえば、ピアノ・茶道・華道・ウクレレが人気だそうです。
他にも多々ありますが、今回は茶道に関しお話をさせていただきます。

茶室は簡素な庵(いおり)を意識し造られたもので、
茅葺や板葺きの屋根の建物で、茶室に向かう道筋には飛び石。
湧水をイメージした蹲踞(つくばい)がある正方形の部屋。

「蹲踞」茶道をされていない方には聞きなれない言葉ですよね。
蹲踞とは背の低い手水鉢のこと。

茶室の広さは方丈、つまり一丈四方(一丈=10尺=約3m)の四畳半。

四畳半というと、人と人の距離が密になり
無駄なものを置くスペースを確保できません。

お茶を点てて客人に振る舞う点前に集中できる極小空間である事こそが、
千利休が目指した詫び寂び、侘茶だそうです。

小さな四畳半ですが、採光には工夫がなされていて、
二枚引違の障子戸は止め、二尺四方の躙り口(にじりぐち=板戸)にし、
光を遮り、土壁に小さな窓を施し、
スポットライトのような感じで光が差し込むように演出し、
光と影のコントラストを生み出したそうです。

千利休の時代の茶人の中心は、主に都会に住む町衆だったそうで、
都会にいながら山里の空間を楽しめる茶室を、
心より楽しんでいたとの記述も残されています。

四畳半という小さな空間でも、
用途を明確にした上で工夫することにより、
特別な空間として輝かせる日本人の心と技。

今の時代にも、各地に腕の良い大工さんや設計士さんがいます。

家づくりでお悩みの方や、新築やリフォームをお考えの方に、
これからも寄り添える工務店でありたいと考えております。
お気軽に、石井工務店までご相談ください。